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なんでもない日常写真もかけがえのない作品です



『作品』 という言葉を聞くと、写真コンテストとかに応募するような、そんな何か特別な印象を受けませんか?
実はそんな事は全くありません。第三者に公開する目的の写真だけが作品ではないとkenkenは思います。
あなたにしか撮れない、あなたのだけのための素晴らしい作品が、きっと日常の中にたくさんあります。



『良い写真』 とは?

突然ですが、そもそも ”良い写真” ってなんなんでしょう?
ブログや写真サイトを見ていますと、『素晴らしいな!』、『自分もこんな写真を撮れるようになりたいな!』 と思える写真にたくさん出会えます。

でも、よく考えてみますと、”良い写真” というのは、ブログなどで他の人に見てもらう目的のものだけとは限りません。
第三者の人にとっては大した意味のない写真でも、撮影者や撮影者の家族・仲間にとっては、かけがえのない大切な写真、という場合もたくさんあります。

というより、本来、カメラや写真というのは、自分にとって大切なものを撮るためにある、と、kenkenは思えています。


消え行くものこそ写真に残しておこう

実はkenkenが住んでいるところは、現在は結構開けているのですが、昔はすごい田舎で、周りを山々に囲まれた小さな村でした。
山には野生のいちじくや桃、柿がなっていて、子供の頃は絶好の遊び場で、毎日のように山の中を駆け回っていました。
山の入り口の大きなクスノキにはカブトムシやくわがたがたくさん集まり、春には田んぼ一面を紫色のれんげ草が覆って、無数の蝶が飛び回っていました。

今では山は切り開かれて広大な住宅街が並んでいます。
家の周りにはまだ田んぼも残っていますが、近年ではカブトムシはもちろん、蝶やトンボもほぼ全く見かけなくなりました。

もちろん街が整備されて生活は便利になっていますので、今の環境に何の不満がある訳でもないのですが、でも写真を始めるようになって、ここ数年、昔の木造平屋の小学校の面影とか 『当時の写真が残っていればな』・・・と、無性に懐かしく思えることがあります。

でもよく考えてみますと、これは別に街とかそんな大きなことだけでなくて、個人的な物事でも言えそうなことです。

 ・ 引越し前に住んでいたアパートの天井の模様。
 ・ 改築する前の不便なキッチン。
 ・ 最初に乗っていたクルマのメーターパネル。
 ・ ボロボロになってお役御免になった古い冷蔵庫。
 ・ 斜め45度で叩くと直ったテレビ。
 ・ 学生の頃に初めて買ったレコードプレーヤー。

『そう言えば懐かしいな』。『初めて乗ったクルマのシートって何色だったかな?』。そう懐かしく思えることに思い当たるものもあるのではないでしょうか?

何か新調した時とか、その新しいものを写真に撮ることは多いのですが、実は消え行く古いものこそ写真に残しておくべきだ・・・と、最近kenkenはよく思うのです。

こんなもの、たぶん他の人にとっては何の意味も価値もない写真だと思います。
もしかしたら自分にとっても大した意味は持たないかも知れません。
だけど、それでもやっぱり、皆さんには、消え行くものこそ写真に残しておくことをお勧めしたいです。

もしいつの日か懐かしく思える日が来た場合、その姿は2度と見る事ができない、かけがえのないものなのですから。






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