■デジカメ入門☆使い方・使いこなし&撮影テクニック教室 >> デジカメ&撮影の基礎を覚えておこう! ちょっぴりコアなデジカメ使いこなしWEB! 




光源とホワイトバランス



光には色があり、そして光源によって光の色は様々に変化します
デジカメではホワイトバランスで全体的な色味を調整します





光源による色味の違い

普段、人間の目にはあまり気にならないのですが、実は光にも色があって、その色味は当然写真の仕上がりにも影響を与えてきます。
この光の色味のことを 『色温度』 といって、ケルビン(K) という単位で表します。
色温度は、屋外でも室内でも、天候や照明など、その時その時の光の状態によって様々に変化します。

そして、この色温度が高くなるほど写真全体に青みがかるようになり、低くなるほど赤みがかるようになります。



そして、これら光の中で適切な色味に仕上がるように補正する機能をホワイトバランスと言います。

デジカメには、このホワイトバランスを自動的に調整する 『オートホワイトバランス』 が備わっていて、ほとんどの場合、撮影者は特に意識する必要もなく、カメラが自然な色味に仕上げてくれます。

ですが、このホワイトバランスも万能というわけではなくて、メーカーによっても考え方や仕様が異なったり、得意・不得意とする部分もあるようです。



お使いのデジカメの、ホワイトバランスの特徴を掴んでおきましょう

そこで一度、いろんな光源の下で写真を撮ってみて、お使いのデジカメのホワイトバランスチェックをしてみることをおすすめします。
以下、kenkenの愛用機種 IXY900IS で、幾つかの光源下で撮ってみました。
IXY900IS には、オートホワイトバランスの他に、太陽、くもり、電球、蛍光灯、蛍光灯H、という、プリセットされたホワイトバランスがあります。 この内 ”蛍光灯” とは白色蛍光灯のことで、”蛍光灯H” は昼光蛍光灯のことです。
これを、プリセットホワイトバランスが対象としている色温度の高い順 (上の表ご参照) に並べてみました。

▽WB 昼光色蛍光灯下
(色温度 7200K)
昼白色蛍光灯下
(色温度 5000K)
電灯下
(色温度不明です)
オート
蛍光灯H
(昼光色)
くもり
太陽光
蛍光灯
(白色)
電球

いかがでしょうか?
上から順に、赤み → 青み、と変化しているのがお分かり頂けるかと思います。

最初に上げていた色温度表の作例と結果が逆になっているのですが、これは、『上の作例のようになる現象を、正しく補正しようとしている結果』 だからです。 カメラ的には、本来なら赤みがかる状態を青めに、本来なら青みがかる状態を赤めに補正しようとしているのですが、このテストでは光源自体はそれぞれ同じもので撮っていますので、このような結果になります。

なお、この内、テストに使用した昼光蛍光灯は 『メロウZ クリアデイライト』 という照明で、色温度が 7200K もあります。 一般的な昼光蛍光灯よりも 400K ほど色温度が高くなっていますので、恐らく IXY900IS が想定しているプリセットよりも高く、そのためホワイトバランスを変えても ”電球” 以外はほとんど変化がありません。

このように、光源の種類によって写真の全体的な色味が大きく変わるのですが、ホワイトバランスを設定するだけで、もっとも近い実際の色味に調整することができます。

ただ、その反面で、あまりホワイトバランスにこだわってしまうと、せっかくの雰囲気やムードが壊れてしまう場合もあります。
写真の目的や表現の狙いと、実際の写真の色味を見合わせながら、最適なホワイトバランスを判断なさってください。


●関連項目:ホワイトバランスを変えて撮ってみよう!
●参考:マニュアルホワイトバランスを使ってみましょう








デジカメ使いこなし教室!