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構図バランスに変化を出してみよう



被写体や背景を3D的に捉えてみると、表現の幅が広がります





被写体に対するカメラの角度を変えてみる

カメラのファインダーやモニタに映る画像は2次元平面になるのですが、その平面の中で構図を変えるということは、実は被写体に対するカメラの角度を変えるということです。
出来上がった写真そのものは2次元平面になるのですが、撮影という行為自体は常に3次元空間の中で行われています。
『3次元空間の中で3次元の被写体を撮っている』 と、考えてみますと、構図のアイデアは無限に広がってきます。

一般的に、写真を撮る時には 『被写体を画面の中央からずらすと写真に動きが出る』 と言われています。
さらに、奥行きを意識してみますと、被写体に立体感が出てきます。
その上で構図を傾けてみますと、不安定な感じや面白味が出て、それがインパクトになる場合があります。
レストランなどで、ワインの入ったグラスをテーブルごと傾けた構図で撮ると面白い場合があります。
縦の立体物を斜めに画面内に入れると、奥行き感がより強調されます。
ポートレートなどでよく使われる手法です。
よく旅行などに出掛けたときの記念写真では、背景(建物など)に対して真正面から撮る場合が多いのですが、そんな場合にもちょっとだけ斜めに入れてみると、また雰囲気の違った印象になると思います。
背景に立体感を持たせてみるのも面白い手法の1つです。
物撮の他にも、階段を利用したポートレートとか、あと函館や長崎、尾道、京都、神戸など、坂の多い街での記念写真にもおすすめです。
ただ、坂の途中で撮ると、写真では傾斜感が分かりにくくなりますので、平面から起伏に掛かる辺りで撮るのがコツです。

マスコットを地面に置いて、普通にしゃがんだ高さから撮ってみた状態です。
カメラの位置を下げて、マスコットを画面の端に置いてみるとこのようになります。
さらにカメラを下げて、マクロモードで近寄って撮るとこのような感じになります。
公園の階段で、上から見下ろす感じで背景を入れてみたものです。
背景が平面的に広がる場合とは、またちょっと違った印象の写真になります。
室内で人工的な要素と組み合わせて、少し構図を傾けてみたものです。
ビー球が右の方に転がりそうな不安定さが出て、自然の中とはまたちょっと違った印象の写真になりました。

今回はあえて被写体を左側ばかりに置いてみたのですが、ちょっとした工夫で、それぞれ印象も変わってくるのがお分かりいただけるかと思います。
写真に、何か変化や動きを出してみたい、と感じた時は、ぜひ、構図やバランスを色々と変えて試してみてください。

- Tips! 構図感トレーニング -
このマスコットのような、手頃なサイズの人形などを利用して、色んなシーンを作りながら撮ってみますと、構図感が養われたり、撮影的な工夫の新たな発見があったりします。
もちろん、実際の被写体はこのような小物ばかりとは限らないのですが、そうして養われた構図感や発見は、他の様々な撮影に応用が利きますので、撮影トレーニングの1つとしてもおすすめです。







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