■デジカメの使い方・使いこなし&撮影テクニック教室 >> レタッチソフトを使ってみよう! TopPage 




レタッチとは?



画像センサ上のゴミ消し 〜 イメージの追い込み仕上げまで



どこまでがレタッチなのか?

レタッチとは、カメラで撮影したままの状態から、写真を修正したり、また撮影者の表現イメージにより近づけるよう、パソコン上で行う修正作業のことです。
レタッチソフトを使えば、画像上の簡単な修正から表現イメージの追い込み仕上げ、さらには画像を合成するような加工まで、様々なことが行えます。

基本的に ”補正” と ”加工” は異なるものなのですが、デジタル写真の場合、フィルム写真と比べれば、それらどちらも遥かに簡単に行うことができます。
この時、補正したものは写真ですが、合成などの加工を行ったものはもはや写真とは言えません。

ところが、実際には、補正にも色んな程度があって、例えば人物写真でしわやホクロを消したりすれば、厳密に考えればそれも写真とは言えなくなります。

この辺の境界線が非常にあやふやで、そしていつも ”写真” を語る上で議論のタネとなります。
実際、デジタルカメラが登場し始めた当初は、写真コンテストやコンクールなどでも 『デジタル写真の応募は不可』 というものが多々ありました。

この点は、今でも厳密な境界線はないのですが、kenkenの印象的には、おおむね、以下のようになっているような気がします。


写真上のゴミを消したり、色味を調整することができます / 補正
一眼デジカメの場合はレンズ交換を行うため、その際にどうしてもセンサ上に埃がついてしまったりします。 そしてセンサ上に埃が付いたまま写真を撮ると、その埃の形が写真上にも写し込まれてしまうことになるのですが、そんな場合に画像上のゴミをレタッチで消すことができます。
また、いかにデジカメの性能が向上したと言っても、実際の色が正確に再現されるとは限りませんので、撮影後にレタッチソフトで色味を微調整するような場合もあります。
また、照明による色被りなど、ホワイトバランスもレタッチソフトで調整することができます。

写真の一部を切り取ることで、撮影後に構図を変更することができます / 補正
写真を撮っていますと、撮影時には最適と思えていた構図が、撮影後にパソコンで見てみると 『もう少しこうしていた方が良かった』 と、思えてくることが多々あります。
このような場合に、写真の一部を切り取って(余計な部分を切り捨てて)、構図としてのバランスを整えることをトリミングと言います。

カメラの性能を超えてしまった明暗差を、自然な感じにそろえることができます / 補正
こちらの 『ダイナミックレンジ』 で、ご紹介写真でkenkenが行ったことです。

写真に写った余計なものを消すことができます / 程度による
山などで写真を撮っていますと、地面に捨てられたビニール袋が写ってしまったり、木々の間に電線が写ってしまったりすることがありますが、レタッチソフトを使えばそれらを自然な感じで消してしまうことができます。
また人物写真などの場合も、しわやホクロを消したり、肌に艶や張りを出すことが出来ます。
基本的には、ゴミなど 『本来その場に存在しないもの』 を消すことは補正の範囲かと思うのですが、電線など 『もともとその場に存在しているもの』 を消すのは加工になるような気がします

全体的な色調や明暗を、表現イメージに合わせて変更することができます / 程度による
このあたりから、”写真” と ”加工グラフィック” の境目になるような気がするのですが、レタッチソフトを使えば、全体的なコントラストを高めたり、特定の色味だけを強調したり、また現実にはありえない色調に仕上げることもできます。

表現イメージに合わせて、全体的な印象を変えることができます / 程度による
写真の全体的な印象を、いわゆるトイカメラ風、フィルム風など、そのカメラ本来の画像イメージから変更することができます。

画像を合成して、まったく別のイメージを作り上げることができます / 加工
『月に向かって飛ぶ列車』 や、『海中で珊瑚に群がる蝶』 などの画像を作ることもできます。
もはやグラフィックデザイナの分野ですが、このように複数の画像を合成して1つのイメージを作成することをコラージュと言います。


これら、あくまでもkenkenの個人的な印象なのですが、もし、コンテストなどへの応募を前提とされる写真をレタッチされる場合は、上記4くらいまでに留めておかれた方が良いような気がします。



表現は自由です!

『ロモ風』、『トイカメラ風』、『ポラロイド風』 など、レトロ感が漂う独特の柔らかい印象が注目を集めています。
ある意味では、最新デジカメに求められる ”画質の良さ” とは対極にある分野と言えそうなのですが、その表現の持つ世界観が今、特に、女性の間で大人気となっています。

そして最近では、各メーカーの最新デジカメにも、それらに近い印象に仕上げるモードが搭載された機種が出てくるなど、今後は、それら特徴あるイメージ表現機能を搭載したデジカメが、さらに増えてくる可能性もあります。

カメラに搭載されているモードだったら ”写真”、後からレタッチでそれに近付けたものは ”グラフィック”、と、いうのも、何となくおかしな感じです。

表現は自由です!

フィルム写真では暗室で行っていたことが、デジタル写真ではパソコンとレタッチソフトでより簡単に、より幅広く行えるようになっていて、そしてそれもデジカメ写真の特徴の1つ、とも、言えると思います。

レタッチ頼りで撮影そのものがおろそかになってしまってはいけないと思うのですが、でも実は、トリミングやレタッチを行うことは、そのまま構図や撮影の研究に繋がる部分もあります
なにより、撮影後も写真を楽しんで、表現の幅を研究し広げられる、ということですので、これもぜひ、みなさんの写真ライフに取り入れてみてほしいと思います。



おすすめのレタッチソフト



フォトショップ - Photoshop (最新バージョン CS6)
レタッチソフトの世界標準とも言えるソフトで、およそ写真の補正・加工に必要となる全てのことができます。
機能を使いこなすにはかなりの勉強が必要になりますが、プラグインやブラシツールなど多くの拡張機能もあり、ある程度使い慣れることができれば最強のツールとなります。

フォトショップ エレメンツ - Photoshop Elements (最新バージョン 10)
Photoshop の機能を縮小版です。
機能縮小版と言えど、一般的に必要となりそうなことはほとんどできて、逆に Photoshop よりも一般向きに設計されて使いやすい点も多々あります。
参考書やWebも多く、少し本格的に作品作りに取り組みたい方にはイチオシのソフトです。

GIMP (無料ソフト)
かなり本格的なレタッチが行えるようです。
(kenkenは使ったことがありませんので、詳細な機能はわかりません)

JTrim (無料ソフト)
こちらも、かなり本格的なレタッチが行えるようです。
(kenkenは使ったことがありませんので、詳細な機能はわかりません)

メーカー付属ソフト
レタッチソフトではないのですが、デジカメには必ず何らかの付属ソフトが付いていて、トリミングやトーンカーブ調整などは付属ソフトでできる場合が多いです。





[ステップアップ] デジカメ使いこなし教室!