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アングルが変われば写真が変わる



被写体を見つけたら、いつもより少しだけ粘ってみて、目線を変えて色んな角度から撮ってみましょう





いつもとは違う目線を見つけましょう

みなさんは、気になる被写体を見つけて写真を撮ろうとする時、それを最初に目にした角度からしか撮っていないことないですか? もしそうだとすれば、それは非常に惜しいことです。

下の写真は、家の近くでコスモスが咲いていたので、持っていたコンデジで撮ってみたものです。


普通に目にしたままに撮ってみた他に、『一輪だけ狙ってみたもの』、『マクロモードで撮ってみたもの』、『蜂が飛んできたので一緒に撮ってみたもの』・・・と、少し時間を掛けて、幾つかのパターンで撮ってみました。

ですが、この4枚を全体的にみてみますと、何か今ひとつ特徴に欠ける、似たような印象の写真ばかりに思えてしまいます。
いかがでしょう? 皆さんもそんな印象を受けるのではないでしょうか?

それはなぜかと考えてみますと、普通、”コスモス・畑” というとだいたいヒザくらいの高さまでのもので、それを立った状態で上から見下ろす、というのが、ごく一般的な目線だと思います。 上の4枚は、すべてその 『一般的な目線』 の範囲に収まってしまっているから、だから、なんとなく見慣れた、変わり映えのない印象になってしまうのだと思います。
もしこれが 『見渡す限りのコスモス畑』 となるとまた印象も違ってくると思うのですが、でもそれは風景的な意味での特徴のお話になります。

そこで、

マクロモードで、奥にもう一輪入れて撮ってみました。
遠近感が強調されて、ちょっと普段の目線とは違った印象になりました。
今度はカメラの位置をもう少し下げて、花の高さで横から撮ってみました。
画面の上2/5くらいに空が入って、またちょっと印象の変わった写真になりました。
さらに、もっと下から見上げるように撮ってみました。この辺が、カメラのモニタ画面を見ながら撮れる限界の低さ・角度です。
上の写真より空が大きく入って、さらに印象の変わった写真になりました。
この白い花は、花びら全体にちょっと影が落ちている状態だったのが残念です。
そこで今度は別の花を、さらにカメラを下げて撮ってみました。
ここまで来るとほとんど真上を向けるような感じで、カメラのモニタは完全に見えません。おおよその ”勘頼り” の撮影です。
でもその甲斐あって花を裏から撮る形になり、光に透けた花びらが綺麗な感じに撮れました。
その上で先ほどのような遠近感を出してみようと思ったのですが・・・残念ながら奥のほうの花にピントが合ってしまいました。これはこれで面白いかもしれないですが、惜しかったです。
ちょっとカメラの向きを変えて撮ってみました。
上の写真とはまた印象が変わって、空に向かって健気に成長している雰囲気になりました。

ですが、このように撮っていますと、今度は空ばかりが背景に入って、これはこれで同じような印象になってしまっているような気がしてきました。

そこで最後に撮ってみたのがこちらの写真です。


いかがでしょう?
地面を適度に入れたことで、畑の雰囲気と広がり感も出たような感じがしないでしょうか?
ここで、もう一度最初の4枚を見ていただきたいのですが、同じ場所で撮ったとは思えない印象になっていることがお分かりいただけると思います。

撮ってみたい被写体を見つけたら、ぜひ、いつもより少しだけ粘って、目線を変えて色んな角度から撮ってみてください。


なお、この花は地面から20cmくらいの高さにありましたので、一眼デジカメだったら地面に置いたとしてもレンズ先端が花に近付きすぎますので、kenkenの持っているレンズでは撮れなかったと思います。
こういうあたりもコンデジならではの強みですね。







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